山梨大学男女共同参画推進室

2025年度

イベント情報

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イベントレポート

【令和7年度「働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー」まとめの講座Ⅰを開催しました】 
 令和7年12月17日(水)、甲府キャンパス 工業会館3階会議室において、働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー「まとめの講座Ⅰ」を開催しました。男女共同参画推進室 特任助教 山村裕美先生による進行で、これまでの講義の振り返りと、2月12日に行う成果発表会に向けてのグループワークを行いました。
 まず、成果発表会の位置づけについての講義が行われました。インプットとして学んだ5つの講座、「キャリアデザイン」「アサーティブコミュニケーション」「ココロとカラダ」「働きやすい職場」「ウェルビーイング」を振り返り、これらの学びをアウトプットに結び付ける訓練の集大成として成果発表会を実施する意義が説明されました。
 次に、成果発表会に向けての心構えや、発表する課題についての説明がありました。ここでは、これまでの講義を振り返りつつ、各講座で発表テーマとなりうる課題のヒントが示されました。また、企業がWell-Beingを導入することで得られる利点(「心理的安全性」や「信頼できる関係」の構築によるモチベーションや生産性の向上等)についても解説されました。
 その後、成果発表会までの流れについての説明が行われました。年齢・職業・職種・職務など、多種多様な受講生同士が交流し、課題解決を通してネットワークを構築することが、未来の自分への財産となり、後進育成の礎につながるという大切な学びも得られました。
 グループワークでは、まずチームごとにファシリテーター・書記・資料作成者・発表者などの役割分担を決定し、連絡手段を確認することで「報連相」が円滑に行える体制を整えました。続いて、チームごとに役割分担に従い、課題(講座・テーマ)選定や工程表作成のワークを行いました。全体で課題案をプレゼンテーションした後、各チームの課題が正式に決定されました。課題決定後は、次回講義までの宿題などについて各チーム一丸となって、話し合いや調整を続けました。
 山村先生から「チーム内では全員がリーダーとなり、一人一役を担う“シェアドリーダーシップ型”を意識し、自分の特性を見つけ、伸ばしてほしい。どんな意見にも間違いはないので、積極的に意見を出して、チームで一つのものを作り上げてほしい。」とメッセージがありました。
 受講生からは「今までの講座の振り返りができ、様々なインプットの機会をいただけたのだとしみじみ思った。メンバーと試行錯誤しながら、各社で取り入れてみたいと思えるような効果的で実現性のある改善提案を検討したい。」「このセミナーで出会ったメンバーと自由に意見を出し合い、各役割の自覚を持つことができた。発表会に向け、できない部分はお互いを頼り、資料作成に挑みたい。」などの感想をいただきました。

【令和7年度「働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー」ウェルビーイング講座を開催しました】

 令和7年12月3日(水)、甲府キャンパス 工業会館3階会議室において、働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー「ウェルビーイング講座」を開催しました。講師にNPO法人SECIプレイス 顧問の大岡明先生をお迎えし、「社会人女性のためのWell-beingと、キャリア継続のためのKaizenと心理的安全性」についての講義を行いました。
 まず、自己紹介として、大岡先生のこれまでのご経歴について説明がありました。陸上自衛官からスタートし、陸上自衛官(非常勤)と会社員を続けながら30社以上の起業を経験されていること、さらに、広島観光大使としても活躍されています。こうした幅広い活動の背景には、会社員としての仕事に主軸を置きつつ、40歳を過ぎて大学院で学び、経営やマネジメント、技術・技能伝承の研究や改善指導、社会活動等を並行して取り組んできたことがあると紹介されました。
 続いて、「現代の社会人女性が直面する現実」についての講義が行われました。現在の働く女性が抱える多重負担の構造や職場で感じる壁について分かりやすく解説されました。特に、これらの課題は個人の努力だけでは解決できないこと、職場環境と仕組みの改善、すなわち心理的安全性が高い環境づくりが不可欠であることを学びました。また営利企業では、心理的安全性が保たれなければ大きな違反が発生しやすくなること、心理的安全性が高い業種や職種の具体例についても事例を交えて説明されました。
 次に、メインとなるWell-being(心と身体が整い、安心して働ける状態)についての講義が行われました。仕事の観点では「身体的な健康」「心理的な安定」「つながり」「意味・やりがい」「成長と学び」の5つの要素が重要であると説明され、これらの要素を支えるのが心理的安全性とKaizen(改善)であることが強調されました。心理的安全性とKaizenが相互に作用することで、働きやすい環境の土台が築かれるという学びがありました。さらに、「FINE」(Flat、Improvised、Non-Verbal、Equal)が実現されている集団では心理的安全性が高まり、社員の離職率低下につながること、人間関係はⅤ字型よりも三角形が好ましく、三角形の関係が多い集団ほど幸福度が高い傾向にあることが事例とともに紹介されました。
 最後に、キャリア継続のための「Kaizen(改善)」についての講義がありました。人の“普通”と自分の“普通”の違いを知るため、動画視聴の実験や千円札の大きさを実際に描くワークなどの体験型ワークが行われ、Kaizenには現場観測が有効であることを受講生が体感しました。さらに、Kaizenは“人にムリをさせない文化”であり、よりよいキャリアづくりのために「Well-beingとKaizenの黄金ループ」を生み出すことの重要性が説明されました。
 大岡先生から「現状を把握し、小さな改善を続けることで、あなたと職場は必ず良くなる。あなたの働き方は、あなた自身と周囲のWell-beingを高める力を持っている。あなたは“すごい”。」とメッセージをいただきました。
 受講生からは「『ウェルビーイングは自分の指標において決める』という言葉に感銘を受けた。人と比べて残業が多いから辛い等、相対的に自身のウェルビーイングを測っていたが、今後は、自分が充実しており満足していることがウェルビーイングである、と自信を持ちたい。」「心理的安全性を確保するために早速相談したところ、いとも簡単に悩みが解決した。思い込みで動いていると何も始まらないことを実感できた。」などの感想をいただきました。

【令和7年度「働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー」働きやすい環境、ハラスメントを考える講座Ⅱを開催しました】

 令和7年11月26日(水)、甲府キャンパス 工業会館3階会議室において、働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー「働きやすい環境、ハラスメントを考える講座Ⅱ」を開催しました。講師は、前回に引き続き、社会保険労務士・キャリアコンサルタントの小林和美先生をお迎えし、「ハラスメントと新人指導」をテーマに、ケーススタディのワークを行いました。
 まず、事例の整理からスタートし、登場人物のリーダーとなる立場の人間における「問題点(課題)」と「課題に対する改善行動」について考える個人ワークに取り組みました。ワークでは、「マネジメント」、「心理的側面」及び「法的(ハラスメント)」の観点で課題を見つけ、1問題点につき1枚の付箋に記入していきました。小林先生からは、「業務改善と同様に、解決策だけを考えても結果が出なければ振り返ることができない。まずは問題点(課題)をしっかり見つけ、課題と解決策とセットで書くようにすること。また、どんな意見も間違いではないので、質にこだわらず、できるだけ多くの意見を出すことが大事。」とアドバイスがありました。
 続いてグループワークを行い、メンバー全員に聞こえるように付箋の内容を読み上げながら、ホワイトボードに付箋を貼り出していきました。同じ意見や関連する内容があれば、発表者以外の人もその場で意見を交わし、近くに付箋を貼ることで、グルーピング作業も同時に進めました。
 さらに、グループワークで話し合われた問題点と解決策についてグループごとに発表を行い、全体で共有しました。発表後、小林先生からマネジメント視点・心理的視点・法的(ハラスメント)視点それぞれの観点で、解答例や解説を詳しくお話しいただきました。
 最後に、小林先生から「今回の付箋ワークでは、座学で学んだ『心理的安全性』が高い状態を作り出すことができた。まず付箋に書き出すことで、各メンバーの発言量がほぼ同じとなる。また、どんな意見も間違いはないという前提で、拒絶されないという安心感があったと思う。今回のワークの取り組み方をそれぞれの職場に持ち帰り、打ち合わせやミーティング等で活かしてほしい。」とメッセージをいただきました。
 受講生からは「グループワークで自分にはない観点からの意見を聞くことができ、勉強になった。他の班のまとめ方や話の進め方も個性があり、興味深かった。」「担当者をどうにかするのではなく、マネージャー(自分自身)がどう変化して、行動するかを考える習慣を身につける必要があると感じた。」「心理的安全性の高い場所にある付箋ワークを参考に、会議など、皆が同じ発言量で自分の考えを頷いて聞いてもらえることで様々な意見が飛び交い、良い組織になれるのではないかと感じた。」などの感想をいただきました。

【令和7年度「働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー」働きやすい環境、ハラスメントを考える講座Ⅰを開催しました】

 令和7年11月5日(水)、甲府キャンパス 本部棟5階第一会議室において、働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー「働きやすい環境、ハラスメントを考える講座Ⅰ」を開催しました。講師として、社会保険労務士・キャリアコンサルタントの小林和美先生をお迎えし、職場環境とキャリアアップ、ハラスメントについての講義を行いました。
 まず、「働きやすい環境を考える」講義では、「人的資源とコスト意識」が基本となることが示されました。はじめに、退職者が出た場合に発生するコストを例に挙げ、採用後に一人前になるまでの費用や、継続して働くことにより削減できるコストについても解説がありました。さらに、メンタルヘルスなどが要因で休業者が出た場合に発生するコストや、残業時間の短縮により削減できるコストについても具体的に示されました。これらを踏まえ、快適な職場環境をつくるためには、コミュニケーションの機会を意識すること、接触頻度を増やすことで心理的安全性を築くこと、コミュニケーションの土俵に乗る姿勢が大切であることを学びました。
 続いて、「キャリアアップを考える」講義では、役職ごとに求められるスキルを「コンセプチュアルスキル」「ヒューマンスキル」「テクニカルスキル」の3つに分類した「カッツモデル」について紹介されました。このカッツモデルは1950年代に提唱された理論ですが、現代のAI・IT・DX化が進む中で再び脚光を浴びています。また、講義では「業務」と「仕事」違いについても触れ、業務を効率よく進めることが仕事であり、「仕事ができる人」はカッツモデルの3つのスキルをバランスよく備えている人であることが強調されました。加えて、働き方改革が進む中、多様化する時代に対応した女性管理職のマネジメントスキルの必要性についても説明がありました。ティーチング(教える)だけではなく、コーチング(待って、促すこと)の重要性や心理的安全性を築くことも求められていることが強調されました。
 最後に、「ハラスメントを考える」講義が行われ、パワハラが発生しやすい職場環境の特徴や防止策、相談対応のポイントについて説明いただきました。小林先生からは、「注意をする時は、人ではなく事柄(5W1H)にフォーカスし、公平に注意すること。ハラスメントに関する相談を受けた時は、まずは話を聞くこと。寄り添って話を聞くことがスタートとなるので、勇気ある相談を後回しにしないでほしい。」とメッセージをいただきました。
 受講生からは「カッツモデルを初めて知った。自分の今の役職では、現場の業務ができることが大切だが、コンセプチュアルスキルも身につける必要があると知り、今後意識していきたい。」「自分自身も後輩も増えて相談されることが増えてきたため、対応方法を活用したい。次回のグループワークでは、本日学んだことを活かして楽しんで取り組みたい。」などの感想をいただきました。

【令和7年度「働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー」ココロとカラダの講座Ⅱ(産婦人科)を開催しました】

 令和7年10月22日(水)、甲府キャンパス 本部棟5階第一会議室において、働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー「ココロとカラダの講座Ⅱ(産婦人科)」を開催しました。医学域 産婦人科学講座 臨床助教 中込彰子先生をお迎えし、「女性の身体とメンタルヘルス」をテーマに講義とワークを行いました。
 最初に、女性の健康についての講義が行われました。月経や排卵によって女性が大きなパワーを消費していること、出産回数の減少により現代女性の月経回数は100年前に比べて約9倍に増えていることが説明されました。続いて、年代ごとの月経に伴うさまざまな不調についても詳しく解説されました。こうした症状の改善策として、月経をコントロールするための低用量ピルの活用や、体調を改善するために漢方薬などを取り入れる方法等が紹介されました。こうした講義を通じて、まず自分自身の体調としっかり向き合うことが、自分の身体を大切にし、他者への思いやりを育む第一歩になることを学びました。
 次に、自分自身を大切にするためには、「正しい情報を知る」ことが重要であると説明されました。特に、「性教育」は、安全で健康に自分を大切にしながら、他者と共に生きていくための知識を学ぶ教育であること、つまり包括的セクシュアリティ教育であることを強調されました。さらに、若い頃から自分自身の生活や健康としっかり向き合うこと、すなわち「プレコンセプションケア」の重要性にも触れられ、これが次世代へ健康をつなぐ大切な役割を担っていることが伝えられました。
 最後に、自分を見つめるワークを行い、自分の「夢中」や「強み」を振り返り、2~3人で1組のペアとなり共有しました。中込先生から、「皆さん一人一人に、生まれてきた意味があり価値がある。自分の中のどんな感情も認めて、泣いて、頼って、頑張らないことも大事。自分への思いやり『セルフコンパッション』を大切にしてほしい。」とメッセージをいただきました。
 受講生からは「女性にとって大切な情報でありながら学ぶ機会が少ないので、今回の知識を家族や友人と共有したい。」「プレコンセプションケアという言葉を初めて知った。自身のライフプランを考えるきっかけになり、若い世代にも知ってほしい。」「最近の世の中は、頑張らないことも大切といった風潮に変わってきているので、自分もその波に乗り、人生後半戦の身体の変化への対処法を掴みにいきたい。」などの感想をいただきました。

【令和7年度「働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー」ココロとカラダの講座Ⅰ(心理学)を開催しました】

 令和7年10月8日(水)、甲府キャンパス 工業会館3階会議室において、働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー「ココロとカラダの講座Ⅰ(心理学)」を開催しました。教育学域 教育実践総合センター 准教授 渡部雪子先生をお迎えし、「コミュニケーションと自我状態」をテーマに講義とワークを行いました。
 前半は、コミュニケーションにおける非言語的要素(表情、ジェスチャー、姿勢など)の重要性に触れ、「パーソナリティ」の違いが対人関係に影響を及ぼすかについて理解を深めました。
 その後、スマートフォンを活用して、受講生自身の心の状態を「心の波形」で可視化するエゴグラム診断を実施しました。診断後は、その結果をもとに、自我状態モデル(PACモデル)に基づく5つの自我状態(CP:支配的親、NP:養育的親、A:大人、FC:自由な子ども、AC:順応した子ども)について、詳しい解説が行われました。
 後半は、様々なコミュニケーションスタイルの違いや、日常会話の中で生じる「相補的」「交差的」なやりとりの具体例を通じて、ディスコミュニケーション(情報伝達がうまくいかない状態)が起こる原因と、対処法について学びました。
 講義の締めくくりとしてグループワークを実施し、「職場でトラブルが発生した場合」を想定し、5つの自我状態それぞれの視点から声かけや対応の工夫について意見を出し合い、発表しました。
 講義の最後に、渡部先生から「職場では“5つのイス”(=5つの自我状態)を意識することで、感情的になっている相手をクールダウンさせたり、自分自身の対応の幅を広げたりすることができる。冷静な対処を心がけ、トラブル解消の糸口としてこの学びを活かしてほしい。」とメッセージが送られました。
 受講生からは「この講座をとても楽しみにしていた。エゴグラム診断は、家族や同僚にも試してみたい。波形の中で、良い面は伸ばし、足りないところはいただいたアドバイスをもとに意識して取り入れていきたい。」「これまで『伝えたつもり』になっていたが実際には伝わっていなかったことに気づき、コミュニケーションは双方向・相互理解であると深く納得した。」などの感想をいただきました。

【令和7年度「働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー」アサーティブコミュニケーション講座を開催しました】

 令和7年9月17日(水)、甲府キャンパス 工業会館3階会議室において、働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー「アサーティブコミュニケーション講座」を開催しました。男女共同参画推進室長/教育学域生活社会教育講座 教授 志村結美先生を講師として、自己主張をしながらも相手を尊重するコミュニケーション方法である「アサーション」についての講義を行いました。
 はじめに行った自己紹介のワークでは、パントマイムを活用して「すてきなところ探し」に取り組みました。この活動を通じ、コミュニケーションの第1歩として、自分と相手の素敵なところを見つけ、自己肯定感を高めることの大切さを学びました。
 次に、チェックシートを用いて自分のアサーション度を理解するワークに取り組みました。ここでは、対人関係における3つのタイプ「アグレッシブ」「ノン・アサーティブ」「アサーティブ」についての講義があり、自分自身の特徴を理解することができました。その後、表情を使ったミニワークを通じて、言葉より非言語的な要素(表情・姿勢・声・手振り等)が大切であることを実践し、DESC法によるセリフ作りや、Iメッセージを活用した問題解決のためのアサーションの方法についても学び、実践的なコミュニケーション力の向上を目指しました。
 志村先生から、「アサーションは完璧なものではなく、いつもアサーティブに行動する必要はない。アサーティブ・トレーニングを通して、自分を素直に表現してほしい。」とメッセージをいただきました。
 受講生からは「パントマイムを通して和気藹々と話すことができ、今後のセミナーへの不安がぐっと減った。自分の良いところを書いていただいた紙は、いつでも見られるように持ち歩きたい。」「相手が柔軟に受け止められる言葉ばかりをチョイスしていた気がするので、自分の気持ちを適切に相手に伝えることを意識した言葉選びもしていきたい。」などの感想をいただきました。

【令和7年度「働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー」キャリアデザイン講座を開催しました】

 令和7年9月10日(水)、甲府キャンパス 工業会館3階会議室において、働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー「キャリアデザイン講座」を開催しました。講師に山口理栄先生(育休後コンサルタント®/青山学院大学社会情報学研究科プロジェクト教授、株式会社山口企画代表取締役)を迎えて、「自分だけのキャリアデザイン」についての講義を行いました。
 講義ではまず「そもそもなぜ女性限定のセミナーなのか?」という問いかけがあり、日本のジェンダーギャップ指数は、2025年の結果は148か国中118位であること、特に、政治と経済の分野で値が低いことを学びました。男女格差の理由として、ジェンダーバイアス(男女の役割についての固定的な観念)と男女の行動特性の性差があげられ、考え方や働き方に無意識的・意識的に影響を及ぼしている日本社会の問題について説明がありました。
 ワークでは、男女の行動特性上の性差に、組織あるいは女性本人としてどのように対応すればよいかを個人で考え、さらにグループで意見を出し合いました。さらに、性差が不利になりにくい4つのリーダーシップ(変革型・協同型・奉仕型・包摂型)について学び、どのタイプのリーダーシップに興味があるか、どんなリーダーになってみたいか等、グループディスカッションを行ったあと、全体で共有しました。
 山口先生から、「ジェンダーステレオタイプによる思い込みは、時に無意識の偏見となって自分の可能性をせばめてしまうことがある。今日から始まったこのセミナーは心理的安全性が高く、安心できる場。思い切って発言をして、リーダーシップの練習をしていってほしい。このセミナーで成長しましょう。」とメッセージをいただきました。
 受講生からは「自分の中にある無意識のジェンダーバイアスがあることや、リーダーシップのタイプについて学べたので、早速仕事に実践していきたい。」「会社も年齢も異なる受講生と意見を交わせて良かった。他社と集まっても同業種であることが多いが、今回は他業種の方と話ができて大変刺激になった。」などの感想をいただきました。

【令和7年度「働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー」入校式およびガイダンスを開催しました】

 令和7年9月4日(木)、大村智記念学術館において、「働く女性のリスキリングとキャリアアップセミナー」の入校式を挙行し、20名の受講生が入校しました。
 本セミナーでは、山梨県内企業や公共機関等で就業中の管理職を目指す社会人女性を対象に、令和8年3月までの6か月間、座学やワークショップによる学びを通して管理的立場の女性を増やすためのキャリアデザインを行いながら、キャリアアップを図る企業女性間のネットワーク構築を目指すものです。
 式ではまず、中村和彦学長が「受講される皆様方には、ご自身の可能性に気づき、学ぶことの本来の面白さを体験し、今後の成長につなげてほしい。」と式辞を述べました。続いて、山岸ゆり山梨県多様性・働き方統括官から「性別に関係なく、一人ひとりが自分らしい生活を実現できる社会へ向け、皆様がその推進力となることを期待している。」と祝辞が贈られ、受講生に温かい激励の言葉が届けられました。その後、入校生を代表し、芦澤美喜さんが「受講生の皆様との出会いを大切にし、積極的に、楽しみながら学びを深めたい。」と抱負を述べました。
 また、式終了後はガイダンスを行い、小林明理事(男女共同参画・特命)および志村結美男女共同参画推進室長が挨拶を述べ、スタッフ紹介や本セミナーの概要、講義会場等の大学キャンパスについて説明しました。

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